
AIに頼んだのに、返ってきたものを確かめて、直して、そうしているうちに、けっきょく時間が余らなかった。
そんなこと、ありませんか。
先に言っておくと、これはAIの出来の話ではありませんでした。
「割に合わない」と、専門家も言っていました

きょう出た記事に、その正体がはっきり書いてありました。
AIの会社に、パークシャという会社があります。2012年にできて、ChatGPTが出るずっと前から、AIを会社の現場に入れる仕事をしてきたところです。
そこの森下さんという方が、企業でAIを入れるときの難しさを、こう言っています。
「できそうだけど、いざ使うと割に合わない」
大きな会社の話です。でも、この言い方、僕たちのほうがよく分かるんじゃないでしょうか。
理由は「揺らぎ」でした

なぜそうなるのか。森下さんは、理由もはっきり言っています。
「生成AIには結果に揺らぎがある。この日はうまくいったけど、この日は違う、といったケースが出てくる」
きのう、同じようにお願いして、いい感じのものが返ってきた。きょう、同じようにお願いした。返ってきたものが、なんだか違う。
同じように打っても、同じものは返ってきません。AIは、そういう作りの道具です。
ここからは、記事の話ではなく、僕たちの手元の話です。
揺らぐ道具は、毎回、確かめないといけません。
つまり、AIに頼むと、作る時間は減るけれど、確かめる時間が、新しく乗ってくる。
減った時間より、乗ってきた時間のほうが多い日。それが、割に合わなかった日です。
分かれ目は、仕事の種類ではありませんでした

分け方といえば、仕事の種類で分ける、と思いがちです。文章はAI、計算はAI、気持ちの話は自分。そんなふうに。
でも、揺らぐ、という話を聞いてから、分ける場所が変わりました。
分かれ目は、仕事の種類ではなくて、確かめるのに、何分かかるか、です。
たとえば、投稿の見出しの案を10個出してもらう。返ってきたものは、読んだ瞬間に、いいか、よくないかが分かります。確かめるのに、30秒。これは、割に合います。
たとえば、お客さまへの案内文を、まるごと書いてもらう。返ってきた文の中に、日にちがあります。金額があります。お相手のお名前があります。
ここを確かめるには、元の予定表を開いて、金額の資料を開いて、1つずつ見比べることになります。10分では終わりません。しかも、揺らぐので、毎回やります。
同じAIに、同じくらいの手間で頼んでいるのに、片方は割に合って、片方は合わない。
違いは、AIの出来ではありませんでした。確かめるのに、こちらが何分使うか、でした。
やり方を、順番に3つ

まず、確かめる時間を、一度だけ計ります。
AIから返ってきたら、そこから、これでよし、と思えるまで。その時間を、時計でちらっと見ておきます。1回でいいです。
頭の中では、確かめる時間は、短く見えます。だから、頭で考えずに、時計で見ます。
数字が出ると、次からは、渡す前に見当がつきます。ああ、これは長いほうだな、と。
つぎに、長いほうに入ったものは、確かめやすい形に切ってから渡します。
さっきの案内文なら、まるごと書いてもらうのをやめて、こう頼みます。伝えたいことを3つに分けて、それぞれ1行で書いて、と。
3行なら、読んだ瞬間に、合っているかどうかが分かります。
そして、日にちと、金額と、お名前。この3つは、AIに書かせません。
なぜなら、この3つが、確かめるのに一番時間がかかるところだからです。ここを自分で入れておくと、残りは読むだけで済みます。
顔出しなしで発信していく人にも、そのまま効きます

森下さんの言葉に、もうひとつ、いいところがありました。
「人は自然言語の処理に長けている」
言葉をあつかうのは、そもそも人間が得意なんだ、ということです。だから、全部を渡さなくていい。得意なところは、こちらが持っていていいんです。
台本を、まるごと書いてもらう。返ってきたものが自分の声かどうかを確かめるのに、結局、全部読み直すことになります。
そうではなくて、言いたいことを3つ出してもらう。3つを見て、自分で選ぶ。選んだ1つを、自分の言葉でしゃべる。
確かめる時間が、いちばん短くなる渡し方です。
きょうの一歩

このあとAIに何かを頼んで、返ってきたら、そこから、これでよし、と思えるまでの時間を、一度だけ、計ってみてください。
時計をちらっと見るだけで、いいです。
出てきた数字が、あなたの分かれ目の目安になります。
僕はこう思うけど、あなたはどう思う。
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動画で説明しています。
よかったらみてください。
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出典: “割に合わない”AI導入、どう回避? キホンを歴14年のPKSHAに聞いた(ITmedia AI+ 2026年9月10日)



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