AIの新しい言葉に疲れたら。9月2日に出た1枚の図で、追いかけなくていいものが決まりました

AI活用

エージェント型。フィジカルAI。マシンカスタマー。

AIまわりの新しい言葉が、毎週のように増えていきます。全部わかっていないといけない気がして、少し疲れていませんか。

僕もニュースを追いかける側なので、正直、多いなと思っています。

今週、その気持ちがすこし軽くなる図が出ました。追いかけなくていいものが、名指しで書いてあったんです。

9月2日に出た、1枚の図

ガートナージャパンという調査の会社が、2026年9月2日に「日本における未来志向型インフラ・テクノロジーのハイプ・サイクル:2026年」を発表しました。

名前が長いので、ここからは「AIの天気予報」と呼ばせてください。

いまは晴れているのか。これから本当に降るのか。降るとしたら、いつごろか。それが1枚に描いてある図です。

この図では、新しい技術が5つの段階をたどります。始まりが「黎明期」。まだ誰も知らない、生まれたばかりの時期です。最後が「生産性の安定期」。ふつうの道具になって、みんなが黙って使っている時期。

その途中に「過度な期待」のピーク期、という段階があります。期待だけが、実力よりも先に大きくふくらんでいる時期のことです。

いま世の中がいるのは、期待のてっぺんでした

今回ガートナーが「過度な期待」のピーク期に置いたのは、7項目。エージェント型AI、マシンカスタマー、自動運転トラックなどが並んでいます。

目が留まったのは、エージェント型AIでした。2025年版の図では「黎明期」にいた技術です。それが1年で、期待のてっぺんまで来ています。

技術が1年でそこまで育ったというより、期待のほうが先に走った、と読むほうが自然だと僕は思いました。

もうひとつ。今年、初登場でいきなりてっぺんに入った技術もあります。フィジカルAIです。2025年版の発表には、名前すら出ていませんでした。登場した年に、もう期待のてっぺん。

つまり、いま私たちが浴びている「すごい」は、できあがった技術の話ではないんです。期待の話です。

そう思うと、置いていかれている気がしていたのは、ちょっと早とちりだったかもしれません。

図を出した会社自身が、あなたの出番について書いていました

同じ発表の中に、こう書かれています。

エージェント型AIは発展途上で、全てが自律的に置き換わる段階には至っていない。現実的には、人間とエージェントが連携しながら業務を遂行する形が主流になる。

期待のてっぺんに置いた張本人が、そう書いているんですね。全部が入れ替わるのではなくて、人と組む形が、当分のあいだ本流になる、と。

アナリストの亦賀忠明さんは、こういう言い方をしています。「重要なのは単なる自動化ではなく、人の技能の拡張と役割再設計を前提とすることだ」。

これは企業に向けて言われた言葉です。ここから先は、僕なりの読み替えになります。

技能の拡張、という言い方が、僕はいいなと思いました。拡張というのは、無いものを付け足すことではありません。すでにある腕を、遠くまで届かせることです。

ということは、あなたの側に何も入っていないと、伸ばすものが無い、ということでもあります。

追いかける先は、年数の欄で絞れます

この図には、それぞれの技術が本格的に普及するまでにかかる年数も入っています。

  • 量子コンピューティングと自動運転トラック … 10年以上
  • 生成AI(文章や画像を作るAI) … 2年未満

同じ図の中に、10年以上と2年未満が並んでいます。

10年以上のものは、いま覚えても、使うころには中身が変わっています。だから、追わなくていいものが名指しで分かるわけです。

一方で2年未満のほうは、いま触っておくと、当たり前になるころに、すでに手が動く側にいられます。

家でやれることを、3つに置き換えました

ここからは、ひとり仕事の側に置き換えた、僕なりのやり方です。ガートナーの提言ではありません。

1つめ。横文字のニュースにそわそわしたら、AIに1問だけ聞いて仕分ける。

「これは私のスマホかパソコンで、今日できることですか。できないなら、その理由を1行で」。

こう打つと、たいてい、はっきり返ってきます。工場のロボットの話です、とか。企業のシステムの話です、とか。できません、と返ってきた話は、今日は閉じていいです。

あなたが遅れているのではなくて、そもそも家に届いていない道具、というだけなので。

2つめ。AIに頼むとき、白紙のまま頼まない。

先に3分だけ、自分で書きます。うまくなくていいです。3行で足ります。

たとえば、お客さまへのお知らせなら。日にちが変わったこと。理由。それでも来てほしい気持ち。この3行。

それを貼りつけて、こう足します。「これを読みやすく整えて。中身と言い回しは変えないで」。

白紙から頼むと、AIの言葉が返ってきます。3行を置いてから頼むと、あなたの言葉が返ってきます。同じAI、同じ時間で、出てくるものが変わります。

3つめ。この秋に触るものを、1つに絞る。

文章か、画像か、声。この3つのうち、どれか1つです。3つ全部やろうとすると、どれも浅いまま秋が終わります。1つだけ深くやったほうが、結局はいちばん早いと思っています。

今日の一歩

いま世の中がいるのは、期待のてっぺんです。実力の頂上ではありません。

だから、まわりがすごく見えるのは当たり前で、あなたが遅いわけではない。やることは、新しく覚えることではなくて、見ないものを決めることです。

チラシの裏でいいので、紙を1枚だけ出してください。

文章、画像、声、と3つ書いて、この秋に触るものに丸をつける。丸をつけなかった2つは、年内は見ない。書いたら、机の見えるところに貼っておく。

新しい言葉を覚えるより、見ないものを決めるほうが、今年は効きます。

僕はこう思うけど、あなたはどう思う。

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動画では、この話をもう少しゆっくり話しています。

YouTubeで説明してます

よかったらみてください

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AIを触りはじめた人たちが集まっている場もあります。丸をつけた1つを、そこで宣言していく人もいます。

気になったら、のぞいてみてください

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出典: ITmedia エンタープライズ「初登場の”あの技術”、早くも「過度な期待」ピーク期に Gartnerが2026年版ハイプ・サイクルを発表」(2026年9月7日) https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2609/07/news043.html

一次情報: ガートナージャパン プレスリリース「日本における未来志向型インフラ・テクノロジーのハイプ・サイクル:2026年」(2026年9月2日)

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