
きょう、あなたが何かを知ったとき、それはどこから来ましたか。
ニュース、天気、人の意見、届いた連絡。そのうち、画面ごしではなく、じかに入ってきたものは、いくつありましたか。
先に言っておきます。スマホを減らせ、と言いたいわけではないです。見るのは、入ってくる道のほうです。その道が、1本だけになっていないか。きょうは、そこだけの話をします。
なぜAIの記事でこの話をするのか。AIに何度も頼んでいると、だんだん、返ってくるものが似てきませんか。きれいなんだけど、どこかで見た感じがする。あれは、AIの出来が悪いのではなくて、こちらが渡しているものが、みんなと同じ場所から来ているだけなんです。
AIが受け取れるものには、境目がある

AIは、言葉になったものしか受け取れません。打った文字か、しゃべった言葉か。とにかく、言葉にならないと入っていかない。
ここまでは、たぶん想像がつくと思います。問題は、その次です。
言葉にできることというのは、たいてい、ほかの人も言えることなんです。「丁寧な接客」「安心できる雰囲気」。言えます。でも、みんな言えます。
じゃあ、あなたにしか無いものは、どこにあるのか。たぶん、言葉になる手前にあります。
お客さんが入ってきた瞬間の、肩の力の抜け方。電話の声が、いつもより半音高かったこと。この人には、きょうは説明を減らしたほうがいいな、という感じ。全部、言葉になる一歩手前のものです。
AIが上手になるほど、言葉にした時点で、みんな横並びになります。差がつくとしたら、言葉にする前の、見ているものの方です。
僕は前に、こんな言い方をしたことがあります。AIに勝てるのは、経験だけ。どんなに良いやり方を知っていても、自分が体験していないことは、薄っぺらくなる。「教科書に書いてあることですよね」が、相手に伝わってしまうんです。
借りものになっていないか、AIに聞く

ここからは、そのまま真似できるやり方です。
自分が書いた文章を、AIの入力欄にまるごと入れます。そのうえで、こう聞いてください。
> この文章の中で、教科書に書いてあることだけになっている部分はどこですか
そのあと、もう1行だけ足します。
> わたしが実際に見たことや、やったことでしか書けない部分があれば、印をつけてください
これだけです。むずかしい言葉は、1つもいりません。
返ってくると、だいたいこうなります。前半はまるごと「一般的な説明」と言われます。そして、印がつくのは、たった1行か2行。初めて見ると、わりとへこみます。
でも、へこまなくていいんです。その印のついた1行が、あなたの持ち分です。そこを2行に増やすだけで、文章は別ものになります。
打つのが苦手なら、しゃべって渡していい

いま話した「実際に見たこと」は、文字で書こうとすると、急に出てこなくなります。かしこまってしまうんですね。
だから僕は、打たずに、しゃべって入れています。スマホでもパソコンでも、マイクのボタンがあります。あれを押して、思い出した順に、そのまま声で話す。誤字も、言い間違いも、直さなくて大丈夫です。AIは、そこそこ汲み取ってくれます。
話し終わったら、こう頼みます。
> いま話した中から、わたしにしか出せない部分だけ、3つ選んでください
選ばせるところまでを、AIの仕事にする。自分は、思い出して、しゃべるだけ。この分担が、いちばん楽です。
それでも、元になるものが要る

ここまで読んで、気づいた方もいると思います。しゃべるにしても、元になる体験が、その日その日に無いと出てこない。
そうなんです。だから最後の1つは、道具の話ではありません。
もう一度、最初の数え直しに戻ります。きょう受け取ったもののうち、じかに入ってきたものは、いくつありましたか。多くの人が、ゼロか、1つか2つです。
調べるのも、連絡するのも、確かめるのも、いまは画面からです。そのほうが速いので、自然とそうなります。これは、気のゆるみではありません。そういう作りになっているだけです。
でも、入ってくる道が1本だけだと、AIに渡せるものも、みんなと同じになります。だから、わざと1つだけ増やします。
今日の一歩

きょうこれから受け取るものの中に、じかに入ってくるものを、1つだけ足してください。
- 郵便受けまで出て、帰りに空を見上げる
- 家の中でいま鳴っている音を、1つだけ探してみる
- 手を洗うとき、水の温度に一度だけ気を向ける
どれか1つで十分です。時間も、お金もかかりません。
そして、戻ってきたら、その30秒をAIに話してください。
> いま外で気づいたことを話します。この中で、ほかの人が書けない部分はどこですか
たったこれだけで、次にAIから返ってくるものが変わります。中身が、あなた側から来たものになるからです。
まとめ
AIが受け取れるのは、言葉になったものだけ。そして言葉にできることは、たいてい、ほかの人も言えることです。
だから、差がつくのは、言葉にしたあとではなく、言葉にする前のほうです。
自分の文章が借りものになっていないかは、AIに印をつけてもらえば分かります。実際に見たことでしか書けない部分は、思ったより少ないはずです。そこを増やすには、入ってくる道を1本足すしかありません。
AIに追い抜かれないために何かを覚える必要は、ありません。あなたが、画面の外にいた時間の分だけ、勝手に差になります。
僕はこう思うけど、あなたはどう思う。
動画では、AIに打つ文をそのまま画面に出しながら説明しています。
動画で説明してます
よかったらみてください
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うまく言葉にできなかったことは、おうちAI研究所のラインで聞かせてください。
気になったら、のぞいてみてください
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