つい「はい」と言ってしまう人へ|10月1日から会社は守られます。ひとりは、自分で用意します

AI活用

言われた瞬間は、とりあえず、はい、と言ってしまう。

おかしいぞ、と気づくのは、たいてい、そのあとです。

こんにちは、おうち起業家育成コーチのごとんです。

来月、法律が1つ変わります。2026年10月1日に、改正労働施策総合推進法が施行されます。これで、企業にはカスハラへの対策が求められることになります。求められているのは、従業員の安全を確保すること。何かあったときに、すぐ動くこと。そして、事実を確かめるための記録を残しておくこと。

その日に合わせて、こんな道具も出ます。アイフォーカスという会社が、2026年8月18日に「カスハラ対策Watch」を発表しました。提供が始まるのは、10月1日からです。見た目は、ただの腕時計です。接客しているあいだの音声を、クラウドの上でAIが解析して、行き過ぎた発言を早めに見つけて、管理者に知らせます。

記事には、周囲に支援者がいない状況で顧客に対応する職種での利用を主に想定している、と書かれていました。そばに誰もいない人のための道具、ということです。

いちばんそばに誰もいない人が、いちばん外に置かれている

ここまで読んで、あれ、と思いました。

守られるのは、従業員です。知らせが届く先は、管理者です。ひとりで仕事をしている人には、その管理者がいません。法律のほうも、義務を負うのは企業です。ひとりでやっている人は、その外側にいます。

そこでこの記事では、この腕時計の中身を、ひとりのやり方に置き換えてみます。使うのは、いつものAIだけです。買うものはありません。

その場で決められないのは、性格の話ではありません

会社にいたころを思い出してみてください。変なことを言われたら、隣の人が聞いています。そのあとで、いまの、ちょっとおかしくなかったですか、と確かめられます。相手が、うん、おかしい、と言ってくれれば、それで決まりです。判断は、その場でひとりでやっていたわけではありませんでした。

ひとりで仕事をしていると、その隣がありません。聞いていた人がいない。確かめる相手もいない。だから、その場では決められない。決められないから、はい、と言ってしまいます。

もう1つあります。ひとりだと、お客さん1人が大きいんです。会社なら、あの人はそういう人、で片づきます。こちらは、その1人が売り上げの何割かだったりする。断ったらどうなるかが、先に頭に浮かびます。

その場でうなずいてしまうのは、気が弱いからではなくて、材料がそろっていないからでした。

そして、その腕時計がやっていることは、3つだけです。記録する。気づく。ひとりに決めさせない。この3つなら、腕時計がなくてもできます。

1つ目。その日のうちに、記録の形にして残す

記事に、なるほどと思ったことが書いてありました。スマートフォンでも記録はできます。でも、緊迫したトラブルの最中に、取り出して操作するのは難しい。記録のタイミングを逃す。そのうえ、相手に向けて端末を構える動作が、対人刺激になります。

その場では、記録できないんです。だから、あとにします。その日のうちに。

ここで、日記にしないでください。日記は、あとから使えません。作るのは、控えです。

AIを開いて、こう打ってください。

> 記録用の見出しだけ作ってください。日付。相手。言われたこと。そのときの状況。この4つだけです。まとめや感想は、まだ入れないでください。

4つの見出しが返ってきます。そこに、こちらが書き込みます。言い方も、そのまま写してください。やわらげると、記録の意味がなくなります。

控えにしておくと、いいことが1つあります。同じ人から2回目が来たときに、前もありました、が言えるようになります。1回目は、こちらの気のせいかもしれません。2回並ぶと、事実です。

2つ目。行き過ぎかどうかを、外の目に測ってもらう

ひとりでいちばん困るのが、これです。これは行き過ぎているのか。それとも、こちらが気にしすぎているだけなのか。自分では決められません。

だからAIに聞きます。さっき書いた控えの下に、こう続けてください。

> これは、お客さまの要望として、普通の範囲でしょうか。行き過ぎている部分があれば、どこがそうか、教えてください。

こんなふうに返ってきます。納期の相談までは普通の範囲ですが、人柄に触れる言い方は範囲を超えています。切り分けてくれるんです。会社の隣の席が、やってくれていたことです。

1つだけ、先に言っておきます。これは法律の判断ではありません。目安です。でも、その場でうなずいてしまう理由が、材料のなさだったとしたら、目安は立派な材料です。

3つ目。返事を、ひとりで決めない

腕時計の3つ目は、管理者への通知でした。現場の人だけに判断させない、という考え方です。ひとりには管理者がいません。なので、AIにその役をやってもらいます。

> この方への返事を3通り作ってください。1つ目は、今回は受けない。2つ目は、条件をつけて受ける。3つ目は、いったん持ち帰る。どれも、こちらが下手に出すぎない言い方で。

3つ、並びます。不思議なもので、3つ並ぶと、選べるようになります。ひとりで考えているときは、受けるか、壊れるか、の2つしかないように見えています。条件をつけて受ける、が真ん中にあると分かった瞬間に、肩の力が抜けます。

そして、いちばん大事なのは、これを次の日に読み返せることです。その場で答えなかったぶんを、あとで取り返せます。

まとめ|材料は、あとから作れます

来月から、会社は社員を守る側に回ります。腕時計まで出てきました。でも、ひとりで働く人のところには、守る側の人がいません。だったら、その役を先に用意しておくだけです。

控えを作る。行き過ぎかを測ってもらう。返事を3つ並べる。

強くなる話ではなくて、あとから決め直せるようにしておく話でした。

今日やるのは1つだけです。AIを開いて、さっきの見出しを4つ、作ってもらってください。日付。相手。言われたこと。状況。まだ書き込まなくていいです。空っぽのまま置いておく。次に何か言われた日に、そこへ書けば、それが最初の1件になります。3分あれば足ります。

動画では、打つ言葉をそのまま画面に出しながら話しています。

動画はこちらです

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出典: @IT「10月1日「カスハラ対策」義務化 暴言をAIが検知する腕時計型デバイスが登場」(2026年9月4日)

10月1日「カスハラ対策」義務化 暴言をAIが検知する腕時計型デバイスが登場
2026年10月1日に施行される改正労働施策総合推進法により、企業にはカスハラへの対策が求められる。アイフォーカスは、AI音声データ解析機能を備えたLTE通信スマートウォッチ「カスハラ対策Watch」を2026年10月1日から提供開始すると...

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