
月にいくら欲しいですか。そう聞かれたら、たぶん、何かの数字がすっと出てくると思います。10万円。20万円。30万円。
きょうは、その手前の話をします。その数字は、どこから来た数字ですか。
こんにちは、おうち起業家育成コーチの、ごとんです。家具の会社に27年おりました。55歳でそこを出て、いまは、ひとりで仕事をされている方の話を聞く仕事をしています。
50代で商売を始めた人が、いちばん最初に置きまちがえる場所があります。その話です。
お金は入り口で、本音は奥にある

相談を受けていると、毎回おなじことが起きます。最初はみなさん、お金の話をされるんです。もう少し収入がほしい。そういうところから始まります。
そこで、少しだけ掘ってみます。「そのお金が入ったら、何をしますか」。そう聞くんです。
すると、途中から、言葉が変わります。「家族と、ゆっくり過ごしたい」。そういう言葉が、あとから出てくるんです。
お金は、入り口なんですよ。本音は、その奥にあります。
ここで、気をつけたいことがひとつあります。目標の欄が、金額だけで埋まったまま走り出すと、どうなるか。
進んではいるんです。数字も、少しずつ増えていきます。なのに、満たされない。
理由は、はっきりしています。その数字が、自分の言葉じゃないからです。
10万円という数字は、たぶん、どこかで見た数字です。だれかの投稿か、講座の案内か、まわりの人の話か。自分で決めたつもりでいて、外から借りてきているんですね。
借りものの数字は、届いたところで、うれしくないんです。
宮大工になるのに、大学に行くのか

商売の話ではない実話を、ふたつ置きます。ひとつめは、進路の話です。
宮大工になるのに、大学に行くのか。僕は、よくそう言っています。お寿司の職人になりたいと言っているのに、大学に行かせるのか、とも思うんです。
お医者さんになりたいなら、大学は通り道です。行かないと、なれません。でも、宮大工と寿司職人は、行かなくてもなれます。手を動かして覚える仕事だからです。
ここで僕がひっかかっているのは、子どもの側ではありません。
最初は、みんな、思っていたはずなんです。「元気で、自分のやりたいことがやれる子に育ってほしい」。そう言っていたはずなんです。
それが、いつのまにか、全員が大学に行かなければいけない、にすり替わっている。
替わった瞬間に、何が起きているか。進路の主語が、その子から、世の中に移っているんです。主語が世の中になると、そこから迷走が始まります。
いい育て方をされたなあ、と思う親御さんにも、何人か会いました。共通していたのは、ひとつだけです。世の中の基準ではなく、自分の子どもの基準で見ていました。
これ、そのまま、50代の商売の話です。流行っているやり方に合わせているうちに、自分の商売の主語が、世の中に移っていきます。
決めているのは、点数でも条件でもなかった

ふたつめの実話です。ある回で、こんな話を聞きました。
面接に行った娘さんが、見下されて、傷ついて帰ってきたそうです。そこで、お父さんがこう言いました。
「面接っていうのは、自分が向こうに見てもらうんじゃなくて、自分も見るのが面接だから。不快だと思ったなら、断っていいんだよ」
それを聞いた娘さんの顔が、パッと明るくなったそうです。そして、向こうから言われる前に、自分のほうから断ったといいます。
あの子が見たのは、点数でも、条件でもありませんでした。自分がどう感じたか。断るのに要ったのは、それだけです。
商売でも、同じです。条件が合っているかどうかは、紙の上で確かめられます。でも、受けるか受けないかを決めているのは、たいてい、そのもっと手前です。
主語を、自分に戻す3つ

ひとつめ。目標の欄から、金額を外します。かわりに、使い道を、1文で書きます。
「月に10万円」ではなく、「月に一度、これがしたい」。数字は、そのあとです。その1文から、逆算して出します。順番を入れ替えるだけなんですけど、出てくる数字が変わります。
ふたつめ。立ち位置を、戻します。問い合わせが来たとき、返事を書く前に、1行だけ、自分に聞いてください。「この人と、やりたいか」。
やりたい、と思ったら、そのまま書けばいいです。うーん、となったら、そのうーんを、消さずに置いておきます。あとで効いてきます。
みっつめ。世の中の物差しを、ひとつだけ、自分の物差しに置き換えます。
いま、「みんながやっているから」という理由でやっている作業を、ひとつ選んでください。毎日の投稿でも、無料の相談枠でも、なんでもいいです。それを、「自分の商売に、これは要るか」で見直します。
要らないなら、置いておいていいんです。ひとつだけで、じゅうぶんです。
結論と、今日の一歩

きょうの結論は、ひとつだけです。目的の欄に、金額を書かない。
金額は、目的の下に置く数字です。手段のほうです。いちばん上の欄には、自分の言葉を入れてください。
今日の一歩は、3分でできます。
今週の予定表を開いてください。手帳でも、スマホの中でも、かまいません。そこに、誰かのためではない、自分の用事をひとつだけ、先に書き込みます。
打ち合わせでも、家族の送り迎えでもないもの。自分が、やりたいほうです。行きたかったお店に行く。読みかけの本を読む。それくらいで、じゅうぶんです。
大事なのは、時間まで決めることです。木曜の10時から1時間、のように。
先に入れておくと、あとから来た用事が、その周りに並びます。あとから入れようとすると、たいてい、入りません。
先に変わるのは、金額ではなく言葉

僕らが50代で取り戻したいのは、たぶん、お金そのものではないと思うんです。何をやるかを、自分の言葉で言える場所のほうです。
商売が動きはじめた方を、何人も見てきましたが、先に変わるのは、金額ではありませんでした。言葉のほうが、先に変わります。
「こんなのできたよ」「これをやりたいから教えて」「私は、こうなりたい」。そういう言い方が出てくるようになると、もう、こちらが手を出す場面はなくなります。金額は、そのあとから、ついてきます。
同じ話を、動画でもしています。
YouTubeで説明してます
よかったらみてください
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▼チャプター
0:00 その数字、どこから来ましたか
0:52 相談は毎回、お金の話から始まる
1:59 宮大工になるのに、大学に行くのか
3:46 決めているのは、点数でも条件でもなかった
4:04 やり方①目標の欄から金額を外す
5:13 結論|目的の欄に、金額を書かない
5:25 きょうの一歩|予定表に自分の用事を先に入れる
まだ決まっていない、という話をしていい場所として、おうちAI研究所という小さな集まりをやっています。
気になったら、のぞいてみてください
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さいごに、ひとつだけ聞かせてください。いま、あなたの目標の欄に入っているもの。それは、誰の言葉ですか。


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