
打合せが始まる3分前に、あの人の資料どこだっけ、と机をひっくり返したこと、ありませんか。
相手はもう画面の向こうで待っていて、こっちはまだ探している。見つかったころには、もう始まっている。
僕は長いこと、これを自分の準備不足だと思っていました。前の日にそろえておけばいいだけじゃないか、と。
でも、何年たっても直らなかったんです。
探している時間は、どこにも記録されない

予定表を開いてみてください。そこには「打合せ」とだけ書いてあります。
「探す」とは書いていません。
だから、減らそうという話にならないんです。1日の終わりに「きょうは何をしていましたか」と聞かれて「探していました」と答える人はいません。
でも実際には、毎回持っていかれています。仮に3分だとして、週に5回あれば、月に1時間です。
作業だと思っていないものは、いつまでも減りません。数えていないものは、減らしようがないんですよ。
探すのをやめて、向こうから出てくる形にした

うちでは、打合せの5分前になると、その人の資料が、ひとりでに画面に出ます。
やっているのは、2分おきに予定表を見に行く係です。開始5.5分以内の予定を見つけたときだけ動きます。それ以外の時間は、何もしていません。
予定の知らせを取り込むのは15分に1回。読むだけで、元のメールには触らない。そう決めてあります。
この仕掛けの説明書には、目的が1行だけ書いてあります。
「検索する時間をゼロにするための仕組み」
ここを読んだときは、ずいぶん乱暴だなと思いました。でも、そのとおりにしました。探すという動作を、こちら側から消したんです。
いま予定表には97件、入っています。そのうち36回は、もう向こうから開いてくれました。
機械に、1つを選ばせなかった

ここが、いちばんお伝えしたいところです。
名前で探すと、同じ名前が2件出てくることがあります。同姓同名だったり、書き方が少し違っていたり。
このとき、どっちが正しいかを機械に決めさせることもできました。たぶん、それらしいほうを選んでくれます。
でも、そうしませんでした。
2件出たときは、両方そのまま開きます。そして「別人の取り違えに注意」と一言だけ出す。
1つに見せてしまうほうが、こわいからです。
ここを間違えると、他人の資料を相手に見せることになります。取り返しがつきません。速くなっても、こわくなったら意味がないんですよ。
AIに探させるときも、同じ打ち方が使えます

お願いの最後に、こう打ってみてください。
- 1つに絞らないでください
- 当てはまるものは全部出してください
- 迷ったところは、迷ったと書いてください
これだけで、返ってくるものの信用が変わります。絞らせないほうが、結局こちらの手数は減ります。
やった分には、印をつけさせる

もう1つだけ。この係は、一度開いた予定に印をつけておいて、同じ予定をくり返して開くことはありません。
当たり前に聞こえますよね。でも、これが無いと2分おきに同じ資料が開き続けます。助けてもらっているはずが、画面がふさがって仕事になりません。
任せるときは、やった分に印をつけさせる。これを先に入れておかないと、親切がそのまま邪魔に変わります。
発信でも、同じことが起きています

前に書いたあの話、どこに書いたっけ。あの写真、どこだっけ。
探しているうちに、書こうとしていた気持ちのほうが抜けていきます。
書けなくなる日の半分は、探している時間に食べられているんじゃないかと、僕は思っています。
きょうの一歩

1つだけやってみてください。
次の打合せの予定に、当日そこで開くものを1つだけ貼りつけておく。資料そのものでも、置き場所のメモでもいいです。
全部そろえなくていいです。1つで十分です。
そのうえで、始まる5分前に鳴るようにしておく。それだけで、机をひっくり返す時間が今週から消えます。
まとめ

探している時間が減らないのは、予定表に書かれていないからでした。書かれていないものは、数えられません。
だから、がんばって早く探すのではなく、時間が来たら向こうから出てくる形に変える。
そして、1つに見せない。2件あるものは、2件のまま出してもらう。
僕はこう思うけど、あなたはどう思う。
動画では、もう少しくわしく話しています。
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