AIに任せたら前より遅くなった人へ|やめる判断は、7日後でいいんです

AI活用

「AIに任せてみたんです。……そうしたら、前より時間がかかりました」

そう言われることが、よくあります。

先に言っておきます。それ、失敗ではありません。僕の周りでAIを使いはじめた人は、たいてい、ここを通っています。

きょうは、AIがうまく動かない日の話ではなくて、AIに渡してみたのに、前より遅くなっている、その数日の話です。

任せた直後は、たいてい遅くなります

だいたい、こういう順番をたどります。

1回目。頼んでみたら、思ったのと違うものが返ってくる。

2回目。ここをこう直して、とお願いする。少し良くなる。

3回目。また少し違う。直してほしいところを説明する。その説明が、だんだん長くなっていく。

そして、こう思います。これ、自分で書いたほうが早かったな。

……分かります。僕もそう思った日があります。

でも、いま起きているのは、AIが下手だからではありません。あなたが、まだ「渡し方」を持っていないだけです。

はじめての人に仕事をお願いした日を、思い出してみてください。最初の何日かは、自分でやったほうが早いに決まっています。説明して、やってもらって、直してもらう。そのぶん時間がかかる。

でも、あれを失敗だと思った人は、たぶんいないと思うんです。

画面を閉じると、消えるのは「練習」のほうです

画面を閉じて、自分で書く。その日はたしかに、早く終わります。

消えるのは、それまでの数日ぶんの、渡し方の練習です。

ここ、はっきり言っておきたいところがあります。

覚えておく機能を自分で使っていないかぎり、多くのAIは、新しい会話をはじめると、前の話を持っていません。

だから、あなたが何日か使ったからといって、AIが勝手に賢くなるわけではないんです。

賢くなっているのは、AIではなく、あなたの頼み方のほうです。

どう言えば伝わるか。どこまで頼むと重すぎるか。それは、頼んでみた回数のぶんだけ、こちらに残っていきます。

画面を閉じると、その残っていくはずのものが、途中で止まる。そして次にAIを開いた日、また1回目からやり直しになります。

遅い時期を短くする、頼み方3つ

遅い時期をゼロにするのではなくて、短くすることを考えます。

① 最初の一手を、小さくする

AIに「記事を1本書いて」は、実は、とても重いお願いです。重いお願いは、返ってくるものも大きくて、直すところも増えます。

そうではなくて、こう打ってみてください。

> 見出しだけ10個ください。本文はまだ要りません

これなら、返ってくるのは短い言葉です。違うと思ったら、10個のうち気に入ったものだけ選べばいい。小さく渡すと、直しの説明も短くて済みます。

② 待ち方を、先に決めておく

これ、意外とみなさん決めていません。AIに頼んだあと、何回、見に行きますか。

決めていないと、ずっと画面の前に座っていることになります。だから、こう決めてしまいます。見るのは夕方、1日1回だけ。

そのためにAIには、こう言っておきます。

> きょうはここまでで止めてください。続きはあした頼みます

止まるところを先に言っておくと、こちらも安心して離れられます。

ひとりで仕事をしていると、待っている時間が、ぜんぶ不安の時間になります。だから、待ち方のほうを先に決めておくんです。

③ 期限だけ自分が決めて、やり方は渡す

紙に、一言だけ書いておきます。

> 7日間は、このやり方でいく。続けるかどうかは、7日後に決める

これだけです。

途中で「やっぱりだめかも」と思う日は、たぶん出てきます。その日に決めないために、先に日にちを決めておきます。

そして、いちど渡したら、やり方には口を出さない。もし前に良い形が出ていたら、それだけ渡せば十分です。

> 前に出してもらったこれと同じ形で、中身だけ変えてください

形を渡して、中身は任せる。この分け方が、いちばん楽です。

心配しながら、手は出さない

ここで、うちの話を1つだけ。

僕の息子は、中学2年から、仕送りなしで自立しています。

そう言うと、たいてい「意味が分からない」と言われます。でも僕の理由は、はっきりしているんです。

全部、本人が言ってきたことだから。押しかけてまで援助する必要はない。

……ただ、心配はしています。手を出さないことと、どうでもいいと思っていることは、別ものです。

心配しながら、手は出さない。これがいちばんしんどい時期です。でも、そこを通らないと、相手は自分のやり方を作れません。

AIに渡すときの気持ちも、僕はこれと同じだと思っています。

きょうの一歩

きょうの一歩は、増やすことではありません。

いまAIに頼んでみて「思ったのと違うな」と感じているものを、1つだけ選んでください。

それを、7日間だけ、そのまま続けます。

やめるかどうかの判断は、きょうはしません。7日後にします。

紙に1行、こう書いておくだけで大丈夫です。判断は7日後、と。

まとめ

任せた直後に前より遅くなるのは、あなたの選び方が悪かったからではありません。渡し方が、まだ手の中にできあがっていないからです。

そして、その渡し方は、頼んでみた回数のぶんだけしか育ちません。だから、途中で画面を閉じると、いちばんもったいないことになります。

遅く見えている数日は、失われた時間ではなくて、練習の時間です。

あなたがいま「自分でやったほうが早い」と思っているものは、何ですか。

動画では、この話を6分半にまとめています。

YouTubeで説明してます

よかったらみてください

同じところで手を戻しかけている人が集まっている場所もあります。気になったら、のぞいてみてください。

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