AIに作ってもらった文章を、投稿する前に、画面でじっと見ている時間があります。僕にもあります。1分くらい、手が止まる時間です。
あのとき、何を見ているんでしょうね。たぶん、何も見ていません。見ているふりをして、迷っているだけです。
見せたことは、ある
AIで何かを作ったあと、たいていの人が同じところで止まります。これ、AIが作ったって分かるかな。分かったら、恥ずかしいな。
そのあとに考えることも、だいたい決まっています。もっと勉強しよう。もっといい道具を使おう。もっと上手な頼み方を覚えよう。……また、増えましたね。
ここで、ひとつ断っておきます。家の人に見せたことがある、という人は、けっこう多いんです。
これどう、と見せて、返ってきたのが、いいんじゃない。それで終わり。だから、見せてもしょうがない、と思ってしまう。
でも、しょうがなかったのは見せたことではなくて、こちらが聞いた言葉のほうでした。
小中学生2018人の調査
ニフティという会社が、子ども向けのサイト「ニフティキッズ」で、小中学生にアンケートを取りました。ことしの1月20日から2月23日まで、答えたのは2018人です。
動画やSNSを見ていて、これ、AIが作ったやつだな、と気づくことがありますか。
「よくある」が65.8%。そして「まったくわからない」と答えた子は、11.2%だけでした。ということは、残りの88.8%は、気づいた経験があるということです。9割近くです。
僕はニトリで27年働いていて、そこで1つ、きびしく仕込まれたことがあります。アンケートは、200人より少ないと当てにしてはいけない。2018人は、その10倍です。だから、これは当てにしていい数字です。
気づいたきっかけは、違和感ひとつ
調査のページには、答えた子の言葉が、そのまま載っていました。
「なんか変な感じがするから」「ありえない動きをしているから」「AIが作る画像は画風が決まっているみたいだから。毎回画風が同じ」
専門の知識は、1つも出てきません。変な感じ、です。
取りちがえやすいので先に言っておくと、子どもはAIを知らないから気づくのではありません。逆です。同じ調査で、AIを使ったことが「ある」と答えた子は95.4%。しかも、AIを使ったことがある子だけで見ると、8割近くが、AIの答えを「まちがっているかも」と思ったことがあると答えています(この設問だけ、AIを使ったことがある人が母集団です)。
毎日さわっている人のほうが、違和感が早い。それだけです。
やり方は3つ
1つめ。見せる相手を、先に1人決めておきます。 毎回、誰に見せようかな、と考えると、それだけで出すのが止まります。息子でも、娘でも、孫でも、近所の若い子でもいいです。1人だけ決める。
2つめ。聞き方を、1つに決めます。 これ、なんか変。それだけです。
どう、とか、いい、とは聞かないでください。それは、点数をつけてくれという形になります。言われた側は気をつかって、たいてい、いいんじゃない、と言います。
3つめ。返ってきた1か所だけを、自分の言葉に直します。 全部は直しません。直したあと、もう1回見せに行かないでください。そこからは、きりがなくなります。
もう1つだけ。変と言われた言葉を、メモしておいてください。顔が同じ。動きがおかしい。言葉が硬い。3回ぶんたまると、だいたい自分でも分かるようになります。人に言われた言葉が、そのまま、自分の見るところになる、ということです。
僕も、見せるのは苦手です
正直に言うと、僕も、見せるのは苦手です。前の録音に残っていた僕の言い方は、こうでした。家の人に見せて、いいじゃん、と言われたらやる。あんまりかな、という顔をしたときは、それ以上なにも進まない。
言い方はもっとくだけていましたけど、中身はこれです。同じ録音で、こうも言っています。どうだ、という見せ方は、やっぱり苦手なんだよね。
だから、なんか変、なんです。どうだ、は、見せるほうに勇気が要ります。なんか変、なら、要りません。
顔が出ていない発信だと、見ている人は、あなたの言葉づかいしか見ていません。だから、1か所を自分の言葉に戻すのが、いちばん効きます。
きょうの結論
かえるのは、見せる相手ではありません。こちらが聞く言葉のほうです。
そして、その言葉は、こちらで考えなくていいんです。2018人の子が、もう使ってくれていました。
いま出そうとしているものを1つ、だれか1人に、ひと目見せてみてください。聞くのは、これ、なんか変、だけ。返ってきたところを、1か所だけ直す。それで、きょうは店じまいでいいです。
僕はこう思うけど、あなたはどう思う。
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動画はこちら: https://youtu.be/N3paQwlxD04
出典: 小中学生の95%以上がAIを利用 約9割が違和感などを手がかりにAI生成コンテンツを認識した経験あり(ニフティキッズ・2026年4月2日公開/調査期間 2026年1月20日〜2月23日・有効回答2018人) https://kids.nifty.com/research/ai_20260302/ / 報道発表(PR TIMES・ニフティ株式会社) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000426.000023383.html


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