AIを使うほど元気になる人と、小さくなる人。分かれ道は性能ではありませんでした

AI活用

AIを使い始めた人は、しばらくすると2つに分かれます。

ひとつは、やたら元気になった人。もうひとつは、前より自分が小さく感じるようになった人。

同じものを使っているのに、逆の方向へ行きます。

僕が気にしているのは、後ろのほうです。小さく感じた人は、たいてい、そのまま静かにやめてしまうからです。

この記事では、その分かれ道がどこにあったかを書きます。先に言ってしまうと、AIの性能ではありませんでした。

AIは、拡声器です

僕は、AIは拡声器だと思っています。

拡声器を持つと、声は遠くまで届きます。いちばん後ろの席まで届く。

でも、しゃべる中身は、1ミリも良くなりません。

優しいことを言っている人が持てば、優しさが遠くまで届きます。雑なことを言っていた人が持てば、雑なことが遠くまで届きます。

大きくなるのは、もともと自分が出していたぶんだけです。

だから、AIを入れたのに何も変わらない、というのは、おかしなことではありません。そういう道具だからです。

そして、ここがいちばん言いたいところです。

前より自分が小さく感じるようになった人は、AIが賢すぎたからではありません。自分が何を出していたのかが、音になって、はじめて聞こえただけです。

聞こえたのは、進んだからです。戻ったからではありません。

返ってきた形に、渡した言葉が写っています

では、自分がどんな声を出しているのかを、どうやって知るか。

これは、その場で確かめられます。

先日、AIの設定をみんなでやる集まりで、こんな話をしました。AIの返事の形を見ると、使っている人のほうが、だいたい分かります、と。

3つあります。

1つめ。1番、2番、3番、どれにしますか、という並びが、やたら多い。これは、渡している言葉がぼんやりしているときに出ます。こちらが決めていないので、向こうが道を作って、こちらを連れて行こうとします。

2つめ。やたら優しい言い方で、返ってくる。これは、こちらが普段、きつい言い方をしているときに出ます。気をつかわれている、ということです。

3つめ。何も言わずに、頼んだ作業だけを返してくる。これは、こうして、ああして、だけを続けたときに出ます。言われたことだけをやる子に育ちます。気になるところを言って、と頼まない限り、もう何も言ってきません。

3つとも、AIの機嫌ではありません。こちらの渡し方が、そのまま形になって戻ってきています。

きょう、その場でできる確かめ方

やり方は、かんたんです。

きょう、AIに何か1つ頼んでください。なんでもかまいません。あしたの買い物のメモでもいいです。

返ってきた文の、はじめの3行だけ見ます。全部読まなくていいです。

さっきの3つの、どれに寄っていますか。選ばせようとしてきたか。やたら優しかったか。黙って作業だけ返してきたか。

たいてい、どれかに寄っています。それが、あなたが普段、人に渡している言葉の形です。

1つめで、僕の場合を考えてみます。もし僕のところに、いつも選択肢が並んで返ってくるとしたら。それは、僕が決めていない、ということです。丁寧に頼めているかどうかは、関係がありません。

丁寧なのと、決まっているのは、別のことです。

直すのは、1か所だけです

ここで、頼み方をぜんぶ直そう、とはしないでください。3日で終わります。

直すのは、1か所だけでいいです。

頼む前に、ここだけは譲れない、を一言だけ先に置く。それだけです。

お客さまへの案内文を作ってもらうときなら、こう言います。

「かんたんな言葉だけで書いてください。それ以外は、お任せします。」

これだけで、選択肢は減ります。こちらが1つ決めたからです。

決めるのは、1つでじゅうぶんです。10個決めようとすると、また手が止まります。

そして、これはお客さまへの案内でも、まったく同じでした。

反応が薄いとき、僕たちは、たいてい量を足そうとします。説明を増やす。写真を増やす。

でも、返ってくるものは、渡した言葉の写しです。

足すのは量ではなくて、ここだけは譲れない、の一言のほうでした。

きょうの一歩

AIは、声を大きくする道具です。中身を作る道具ではありません。

だったら、大きくして困らない声を、1つだけ持っておけばいい。それだけの話です。

きょう、AIに何か1つ頼んでください。返ってきた、はじめの3行を見てください。

そして、こんな一言を、どこかに書いておいてください。

「私、普段こういう渡し方をしているのかも。」

これで終わりです。直すのは、あしたでいいです。

僕はこう思うけど、あなたはどう思う。

動画では、この話を6分ほどで話しています。

YouTubeで説明してます

よかったらみてください

自分の声の癖は、自分ひとりでは、いちばん聞こえにくいところです。他の人のAIがどう返しているかを聞くと、急に分かることがあります。そういう話が行き交うところを、おうちAI研究所という名前で開いています。

気になったら、のぞいてみてください

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